膝の痛みが気になるとき、今の身体に合う運動から。
階段の上り下りで膝が気になる。歩き始めにこわばる。運動した方がいいとは思うけれど、どんな運動が自分に合うのかわからない。
膝の痛みにはさまざまな要因があり、膝の中の状態だけでなく、股関節や足首の動き、筋力、生活の中での負荷なども関係することがあります。ただし、すべての膝痛が身体の使い方で説明できるわけではありません。
この記事では、太田市のプライベートスタジオ「コンフォート」で自主トレーニングとしてご案内している運動を中心に、取り組む前の注意点と、運動を選ぶ際の考え方を紹介します。
膝の痛みがあるとき、運動より先に確認したいこと
膝の痛みは、変形性膝関節症だけでなく、けがや炎症などによっても起こります。急なけがの後に体重をかけられない、強い腫れや熱感がある、膝が急に動かしにくくなったなどの場合は、まず医療機関に相談してください。発熱や強い赤みを伴う場合は早めの受診が必要です。
痛みが長引いている場合も、自己判断で運動だけを続けず、整形外科などで相談することが大切です。すでに診断や運動指導を受けている方は、その内容を優先してください。

膝だけを鍛えればよいとは限りません
膝は、立つ・歩く・階段を上る・しゃがむといった場面で働きます。同じ膝の痛みでも、気になる動きや負荷のかかり方は人によって異なります。
たとえば、立ち上がるときの体重のかけ方、股関節・足首の動き、歩くときのバランスなどを確認すると、運動を選ぶ手がかりになることがあります。ただし、観察された動きが痛みの原因と決まるわけではありません。
変形性膝関節症では、一人ひとりの状態に合わせた筋力運動や有酸素運動が推奨されています。運動を始めた直後に多少の不快感が生じることもありますが、強い痛みや症状の悪化を我慢して続ける必要はありません。

自宅で取り組む膝の運動5選
ここでは、膝の周りや脚の筋肉を使う運動・ストレッチを5種類紹介します。すべての方に適しているわけではありません。
1.セッティング|膝の内側の筋肉を意識する
ねらい・期待する働き膝の安定性を高めるための筋肉の使い方を練習する
効かせる部位膝の斜め上・内側(内側広筋付近)
回数5秒 × 10回 × 2〜3セット
方法
- 片膝を横に倒します。
- 膝の下にタオルを入れます。
- 足首を手前に起こします。
- かかとを遠くに押し出すように力を入れ、5秒保ちます。
- 骨盤を起こす意識も持てると、さらによいでしょう。
膝の下のタオルを強く押しつぶそうとせず、膝の内側に力が入る感覚を確認してください。
- 写真を参考に、タオルを膝の下に置きます。
- 足首を軽く手前に起こし、太もも前側に力を入れます。
- 息を止めず、無理のない回数で繰り返します。


2.足のねじれ直し|膝と足先の向きをそろえる
ねらい・期待する働き膝と足先の向きを意識した動きの練習・内側ハムストリングスの強化
効かせる部位太ももの内側(内側ハムストリングス周辺)
回数10回 × 3セット
方法
- 椅子に座り、膝を軽く伸ばします。
- 膝の中心と、足の人差し指・中指の方向がまっすぐになるようにそろえます。
- その向きを保ちながら膝を曲げます。
- 続いて、膝から下を内側へ回す動きを行います。
膝を力ずくでねじったり、痛みを我慢したりしないでください。動作が分からない場合は、来店時に確認してください。関節の形そのものを矯正する運動ではありません。



3.内転ボール|内ももの筋肉を使う
内ももを鍛える運動です。
目的股関節を内側に閉じる筋肉の強化
効かせる部位内もも(股関節内転筋群)
回数5秒 × 10回
方法
- 椅子に座ります。
- 左右の内くるぶしを近づけます。
- ボールまたは丸めたバスタオルを太ももに挟みます。
- ボールをつぶすように内ももへ力を入れ、5秒保ちます。
痛みのない力加減で行いましょう。

4.ふくらはぎの伸ばし|膝の裏とふくらはぎを伸ばす
ねらい・期待する働き膝の動きを保つ・伸ばしやすくするためのストレッチ
効かせる部位膝の裏・ふくらはぎ
回数20秒 × 3セット
方法
- 仰向けになります。
- 足のつま先にタオルを引っかけます。
- タオルを使い、膝をゆっくり伸ばします。
- 膝が完全に伸びきらなくても大丈夫です。
伸ばし切ることより、心地よい範囲で行うことを優先します。痛みやしびれが生じる場合は中止してください。


5.太もものリリース|太ももの前を広く確認する
ねらい・期待する働き太ももの前側の張りや動かしやすさを確認する
効かせる部位太ももの前側
回数20秒 × 9か所(合計9セット)
方法
- 片脚を横に開きます。
- 膝と反対側の手を後ろにつきます。
- 太ももの前側に触れ、無理のない強さでマッサージします。
- 太ももの「内側」「真ん中」「外側」をそれぞれ行います。
- さらに脚の長さ方向を「膝の近く」「中央」「太ももの付け根寄り」に分け、合計9か所を満遍なく行います。
強く押し込まず、不快な痛みや症状の悪化があれば中止します。



運動しても膝の痛みが変わらないとき
運動を続けても変化が感じられないときは、努力が足りないとは限りません。運動の種類、負荷、頻度が合っていない場合もあれば、医療機関での評価や治療が必要な場合もあります。
病院で検査を受けても痛みが続くときの考え方は、「異常なし」と言われた痛みが続くときに考えたいことでも紹介しています。
コンフォートでは、痛みの場所だけで判断せず、たとえば立ち上がりや歩行など、本人が気になっている動きを最初に確認します。そのうえで必要な施術や運動を試し、最後に同じ動きをもう一度確認します。
変化があったところも、変わらなかったところも一緒に確かめ、次に何を考えるかを整理します。症状の原因を診断したり、その場での改善を保証したりするものではありません。
太田市で膝の痛みや歩き方を相談したい方へ
「運動をしたいけれど、何から始めればいいかわからない」「膝だけでなく、股関節や腰も気になる」「いろいろ試しても不安が残っている」。そのような方に向けて、コンフォートでは身体全体の動きを確認しながら、施術と運動を組み合わせています。
初回総合セッションは、約90分・10,000円(税込)。お話と身体の評価だけで終わらず、その日の状態に応じた施術または運動を行い、最後に変化を一緒に確認します。継続利用や回数券の購入を強制することはありません。
※痛みが強い・新たに悪化している場合など、まず医療機関での評価をおすすめすることがあります。
まとめ
膝の痛みが気になるとき、運動は役立つ選択肢の一つです。ただし、どんな運動でも同じように効果が出るわけではありません。症状や生活で困っている動きに合わせて、無理なく取り組むことが大切です。
自分の身体の状態を知り、合う方法を少しずつ探していきましょう。
監修・執筆:理学療法士/保健学修士(コンフォート)
参考文献:
福井 勉(2003)「膝関節疾患の動作分析」『理学療法科学』18(3), 135–139. 論文を読む
蒲田 和芳・外間 源亮・三田 和広・生田 太・米田 佳(2013)「下腿内旋位でのレッグプレス運動が若年健常女性の歩行時足圧中心軌跡および膝関節回旋可動域に及ぼす効果」『ヘルスプロモーション理学療法研究』3(1), 15–19. 論文を読む
※この記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療に代わるものではありません。
