股関節が痛いといっても、痛む場所は人によって異なります。
足の付け根に近い前側が痛む人もいれば、 ズボンのポケット付近の外側や、 お尻に近い後ろ側が痛む人もいます。
痛む場所は、身体のどこに負担がかかっているのかを考える手がかりになります。 ただし、痛む場所だけで原因を決めることはできません。
この記事では、股関節の前・外側・後ろが痛むときに考えられることや、 医療機関を受診した方がよいサインについて、 太田市の理学療法士がわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 股関節の前・外側・後ろで考えやすいこと
- 痛む場所だけでは原因を判断できない理由
- 医療機関を受診した方がよいサイン
- コンフォートで確認していること
股関節痛は前・外側・後ろのどこに出る?
股関節周辺の痛みは、大きく分けると次の3つに整理できます。
前側
足の付け根や、下着のラインに近い場所が痛みます。
外側
ズボンのポケットや、横向きで寝たときに当たる場所が痛みます。
後ろ側
お尻の奥や、お尻と太ももの境目付近が痛みます。
痛む場所で考えやすいこと
前側が痛むときは、股関節の中や、 脚を持ち上げる筋肉が関係していることがあります。
外側が痛むときは、お尻の横にある筋肉や、 筋肉と骨をつないでいる部分に負担がかかっていることがあります。
後ろ側が痛むときは、股関節だけでなく、 腰や神経、お尻の筋肉が関係していることもあります。
場所だけでは原因を決められません
痛みは、負担がかかっている場所の真上に出るとは限りません。
股関節に負担がかかっていても、 お尻や太もも、膝、腰に痛みを感じることがあります。
反対に、股関節が痛いと感じていても、 腰や神経から痛みが広がっている場合もあります。
「どこが痛いか」だけでなく、 「どの動きで痛むか」を確認することが大切です。
股関節の前側が痛むとき
股関節の前側とは、足の付け根や鼠径部と呼ばれる場所です。
靴下を履く、脚を持ち上げる、深くしゃがむといった動作で、 痛みや詰まり感が出ることがあります。
足の付け根が痛む場合
前側が痛むときは、股関節の中に負担がかかっている可能性があります。
たとえば、股関節の軟骨や、 関節の中にあるクッションのような組織が関係していることがあります。
また、脚を持ち上げるときに使う筋肉や、 その筋肉と骨をつないでいる部分に負担がかかることもあります。
ただし、前側が痛むだけで、 変形性股関節症などの病名が決まるわけではありません。
レントゲンやMRIで変化が見つかった場合でも、 その変化が必ず痛みの原因とは限りません。 症状や動作を合わせて考える必要があります。
前側が痛みやすい動作
- 靴下やズボンを履く
- 車から乗り降りする
- 深くしゃがむ
- 階段を上る
- 長く座った後に立ち上がる
- 歩きながら方向を変える
当てはまる動作があっても、 原因を自分で決める必要はありません。
どの動きで痛むのかを整理しておくと、 医療機関や身体の専門家へ相談するときに役立ちます。
股関節の外側が痛むとき
股関節の外側とは、ズボンのポケット付近や、 横向きで寝たときにベッドへ当たる場所です。
この場所には、お尻の横にある筋肉や、 筋肉と骨をつないでいる部分があります。
歩く、片脚で立つ、階段を上るときには、 これらの筋肉が骨盤を支えています。
横向きで寝ると痛む理由
痛い側を下にして寝ると、 股関節の外側がベッドに押し付けられます。
そのため、外側の筋肉や、 筋肉と骨をつないでいる部分に負担がかかることがあります。
痛くない側を下にした場合でも、 上側の脚が内側へ下がることで、 外側が引っ張られることがあります。
歩く・階段で痛む場合
股関節の外側にある筋肉は、 歩くときや片脚で立つときに身体を支えます。
歩く時間が急に増えたときや、 片側の脚に体重をかける時間が長いと、 外側への負担が大きくなることがあります。
- 痛い側を下にして寝ると痛む
- 片脚で立つと痛む
- 階段や坂道で痛む
- 長く歩いた後に痛む
- 股関節の外側を押すと痛む
股関節の外側の痛みは、 単純な筋力不足だけで起こるわけではありません。 歩き方、運動量、立ち方、寝る姿勢なども関係します。
どのような動きで痛みが出ますか?
股関節への負担は、スポーツだけでなく、 普段の生活動作でも大きくなることがあります。
特に、靴下を履く、階段を上る、横向きで寝るといった動作は、 股関節の前側や外側に痛みがある人が困りやすい場面です。
痛みが出る動作を無理に繰り返すのではなく、 どの姿勢や動作で痛むのかを確認しておくことが大切です。
股関節の後ろ・お尻が痛むとき
股関節の後ろ側とは、お尻の奥や、 お尻と太ももの境目付近です。
後ろ側の痛みは、股関節だけでなく、 腰や神経、お尻の筋肉が関係していることがあります。
腰や神経が関係することもあります
腰から出ている神経に刺激が加わると、 お尻や太ももに痛みが出ることがあります。
人によっては、お尻から太ももの後ろ、 ふくらはぎまで痛みやしびれが広がります。
また、お尻の奥で神経に負担がかかることもあります。
ただし、お尻が痛むからといって、 すべてが坐骨神経痛や梨状筋の問題とは限りません。
長く座ると痛む場合
お尻と太ももの境目には、 太ももの後ろ側にある筋肉が付いています。
長時間座る、前かがみになる、走るといった動作で、 この部分に負担がかかることがあります。
- 長く座るとお尻の下が痛む
- 前かがみになると痛む
- 走ると痛む
- 腰を動かすとお尻の痛みも変わる
- お尻から脚へ痛みやしびれが広がる
痛む場所だけでは原因を判断できません
股関節の問題が膝や腰に出ることもあります
股関節に負担がかかっていても、 股関節だけが痛むとは限りません。
研究では、股関節に問題がある人が、 足の付け根だけでなく、お尻、太もも、膝、腰などに 痛みを感じていたことが報告されています。
そのため、膝が痛いと思っていたら、 股関節の動きが関係していたということもあります。
反対に、股関節周辺の痛みに、 腰や神経が関係していることもあります。
どの動きで痛むかが大切です
痛む場所だけでなく、次のようなことを確認します。
いつから痛いか
急に痛くなったのか、 少しずつ痛くなったのかを確認します。
どの動きで痛いか
歩く、座る、立つ、階段などとの関係を確認します。
どこまで広がるか
太もも、膝、腰、ふくらはぎまで痛むかを確認します。
生活で変わるか
仕事、運動、睡眠、長時間の運転などとの関係を確認します。
身体の検査だけでなく、 普段どのような場面で困っているのかを 丁寧に確認することも大切です。
受診が必要なサイン
股関節の痛みの中には、 施術や運動よりも、 先に医療機関で確認した方がよいものがあります。
転倒や事故の後から強く痛み、脚に体重をかけられない場合は、 早めに整形外科を受診してください。 股関節周辺が赤い、熱を持っている、強く腫れている、 発熱がある場合も受診が必要です。 また、じっとしていても強く痛む、 夜中に何度も目が覚める、 急に脚の力が入りにくくなった、 しびれが広がっている場合も医療機関へご相談ください。 排尿や排便がしにくい、股の間がしびれる場合は、 速やかに受診してください。
痛みが少しずつ強くなっている場合や、 数週間たっても変化がない場合も、 一度医療機関で状態を確認しておくと安心です。
股関節が痛いときに確認したいこと
痛みが出る場面を整理する
原因を自分で決める必要はありません。
まずは、どのような場面で痛みが出るのかを確認してみましょう。
- 歩き始めと、長く歩いた後のどちらが痛いか
- 階段の上りと下りのどちらが痛いか
- 座っているときと立っているときで違うか
- 朝と夕方で痛みが違うか
- 腰を動かすと痛みが変わるか
- しびれや力の入りにくさがあるか
無理なストレッチは避ける
股関節が痛いときに、 「身体が硬いから伸ばした方がよい」と考える人もいます。
しかし、強く伸ばすことで、 かえって痛みが増える場合があります。
痛みを我慢して動かすのではなく、 まずは痛みが強くなる動作や運動量を少し調整してください。
- 鋭い痛みを我慢して動かさない
- 痛い部分を強く押し続けない
- 急に強い筋力トレーニングを始めない
- 痛みが増えるストレッチを続けない
コンフォートでできること
太田市のコンフォートでは、 痛い場所だけを見て原因を決めることはしていません。
股関節だけでなく、腰、骨盤、膝、足の動きや、 普段の立ち方・歩き方も確認します。
理学療法士として身体の動きを確認しながら、 ご本人が感じている痛みや違和感、 生活の中で困っていることも丁寧に伺います。
痛みが出る動作を確認
歩く、立つ、座る、階段を上るなど、 実際に困っている動きを確認します。
身体全体を確認
股関節だけでなく、 腰、骨盤、膝、足とのつながりも確認します。
無理のない方法を考える
身体の状態や生活に合わせて、 動き方や運動、セルフケアを一緒に考えます。
実際に困っている動きを確認します
同じ股関節の前側の痛みでも、 歩くと痛い人と、座っていると痛い人では、 身体の使い方や負担のかかり方が異なる場合があります。
コンフォートでは、痛みが出る動きを実際に確認し、 どの動作で負担が集中しているのかを一緒に整理します。
身体と心の声を聞きながら進めます
痛みが続くと、 「動かしたら悪くなるのではないか」 「このまま歩けなくなるのではないか」と、 不安を感じることがあります。
コンフォートでは、検査の結果だけでなく、 ご本人が感じている不安や違和感も大切にします。
理学療法的な評価を土台にしながら、 身体を一部分だけで捉えず、 身体全体のつながりや生活背景を確認して進めます。
必要な場合は医療機関をご案内します
コンフォートは医療機関ではないため、 病名の診断やレントゲン、MRIなどの検査は行えません。
医療機関での確認が必要と考えられる場合は、 施術や運動を優先せず、 整形外科などの受診をご案内します。
コンフォートは、群馬県太田市飯塚町1502-4にある、 理学療法士のプライベートスタジオです。 股関節の痛みや動かしにくさでお困りの方は、 カラダの調整について詳しく見る をご確認ください。
股関節痛についてよくある質問
股関節の前が痛いと、変形性股関節症ですか?
前側の痛みは変形性股関節症でも見られますが、 筋肉や股関節の中にある組織など、 ほかの原因も考えられます。 痛む場所だけでは判断できません。
股関節の外側が痛いときは、ストレッチをした方がよいですか?
強く伸ばすことで、外側の痛みが増える場合があります。 ストレッチで痛みが強くなる場合は無理に続けず、 負担がかかっている動作や姿勢を確認することが大切です。
お尻が痛いと、坐骨神経痛ですか?
お尻の痛みには、腰や神経、お尻の筋肉、 太ももの後ろ側の筋肉など、 複数の原因が考えられます。 お尻が痛いだけで坐骨神経痛とは判断できません。
病院で異常なしと言われましたが、相談できますか?
ご相談いただけます。 画像検査で大きな異常がなくても、 歩き方、身体の使い方、運動量などが 痛みに関係している場合があります。 必要な場合は、医療機関での再確認をご案内します。
痛む場所は原因を考える入口です
股関節の痛みは、前側・外側・後ろ側で、 考えやすい原因が異なります。
| 痛む場所 | 考えられること | 痛みが出やすい動き |
|---|---|---|
| 前側 | 股関節の中、脚を持ち上げる筋肉 | しゃがむ、靴下を履く、立ち上がる |
| 外側 | お尻の横の筋肉、筋肉と骨のつなぎ目 | 横向き寝、片脚立ち、階段 |
| 後ろ側 | 腰、神経、お尻や太ももの筋肉 | 座る、前かがみ、走る |
ただし、痛む場所だけで原因を決めることはできません。
いつから痛むのか、どの動きで痛むのか、 どこまで痛みが広がるのかを 合わせて確認することが大切です。
本記事は、股関節周辺の痛みに関する一般的な情報をお伝えするものであり、 診断や治療を目的としたものではありません。 症状の原因や必要な対応は一人ひとり異なります。 強い痛み、発熱、外傷後の痛み、しびれ、 脚の力が入りにくいなどの症状がある場合は、 医療機関へご相談ください。 コンフォートは医療機関ではなく、 医師による診断、画像検査、医療行為は行っていません。
