運動神経が悪いように見える選手の特徴|ももの前ばかり使う原因とは

一生懸命走っているが、少し動きが硬くぎこちなく見える子どものイラスト
目次

頑張っているのに動きがぎこちない選手に見られやすい特徴

「うちの子、頑張っているのに動きがぎこちない気がする」
「走り方がバタバタして見える」
「運動神経が悪いのかなと心配になる」

このように感じたことはないでしょうか。

実は、動きがぎこちなく見える子どもの中には、ももの前ばかり頑張ってしまい、股関節や体幹がうまく使えていない子がいます。
これは、才能ややる気だけの問題ではなく、身体の使い方のクセが関係していることも少なくありません。

この記事では、頑張っているのに動きが重く見える子の特徴や、なぜ膝やももの前に負担がかかりやすくなるのか改善のために大切な考え方を、一般の方にもわかりやすく解説します。

ももの前ばかり頑張ると、動きがぎこちなくなりやすい

本来、走る、止まる、切り返す、跳ぶといったスポーツ動作では、体幹、骨盤、股関節がうまく働くことで、大きくしなやかな力を出せます。

特に大事なのは、身体の真ん中で安定することです。

身体の真ん中が安定すると動きやすくなる

お腹まわりで身体がグラつかず、
骨盤や股関節でしっかり体を支え、
股関節から脚を前後に動かせること。

こうしたつながりがあると、走る、跳ぶ、止まるといった動きがスムーズになります。

連動が崩れると膝や足先に頼りやすくなる

ところが、この連動がうまくいかない子は、股関節よりも先に、膝を伸ばす力や足先の踏ん張りに頼りやすくなります。
すると、動きは頑張っているのに、どこかぎこちなく見えやすくなります。

どうしてそうなるのか?

子どもの動きがぎこちなくなる時、よくあるのは身体の真ん中がうまく使えていない状態です。

身体の真ん中とはどこか

ここでいう「身体の真ん中」とは、お腹、背中の深い筋肉、横隔膜、骨盤まわりなど、姿勢を安定させるために大切な部分です。

ここがうまく働かないと、股関節の筋肉、特にハムストリングスや大腰筋が力を発揮しにくくなります。

その結果、ももの前ばかり頑張りやすくなる

本来は股関節まわりの筋肉も一緒に働いてほしい場面で、代わりにももの前の筋肉ばかりが頑張る形になりやすいのです。

体幹と股関節を使える子とももの前に頼りやすい子の立ち方を比較したイラスト

ももの前に頼りすぎると何が起こる?

ももの前の筋肉自体が悪いわけではありません。
ただ、そこに頼りすぎると、身体全体としてはさまざまな問題が起こりやすくなります。

走り方がバタバタしやすくなる

股関節から脚をスッと前に出せないため、脚を前に運ぶというより、膝から下をバタつかせるような走り方になりやすくなります。
地面を後ろへ押して進む感じも弱く、前に進む力がきれいにつながりません

動きが重く見えやすくなる

股関節でしなやかに力を伝えられないと、膝や足首で無理に頑張ることが増えます。
その結果、動きが重い、硬い、弾まない、切り返しが遅いといった印象になりやすいです。
本人も「足が重い」「動きにくい」と感じていることがあります。

成長痛や膝の痛みにもつながる

股関節ではなく膝で踏ん張る動きが増えると、膝のまわりやももの前に負担が集中しやすくなります。
そのため、成長期の膝の痛みや、ももの前の張り、オーバーユースによる不調につながることがあります。

成長痛の痛みに悩む選手

走りが重い、力が伝わらない、ケガを繰り返す子は、学生アスリート向けサポートページもご覧ください。

なぜ“バタバタした動き”になるのか

専門的にいうと、身体のどこか一部で無理に頑張ると、本来はスムーズに動くはずの関節や体幹が、余計な動きをしやすくなります。

力を出したい場所と、動いてしまう場所がズレる

わかりやすく言えば、力を出したい場所と、身体が実際に動いてしまう場所がズレてしまうイメージです。

その結果、軸がぶれる。
力が散る。
動きがまとまらない。
バタバタ見える。
こうしたことが起こります。

「筋力がない」のではなく、「うまく使えていない」ことも多い

ここはとても大事です。

このタイプの子は、見た目には筋力がありそうでも、実際の動きではその力をうまく使えていないことがあります。

つまり、筋肉は頑張っているのに、動きとして使えていない状態です。

一生懸命なのに空回りして見える子や、頑張っているわりにスピードやキレにつながりにくい子は、このような「使い方の問題」が隠れていることがあります。

成長痛や膝の痛みにつながりやすい理由

このタイプの子は、股関節ではなく膝やももの前で踏ん張る動きが多くなりやすいです。

止まる、走る、切り返すといった場面で、膝やももの前ばかりが頑張る形になりやすくなります。

その結果、膝のお皿の下あたりの痛みや、ももの前の張り成長期のオーバーユースによる不調につながることがあります。

もちろん、成長痛の原因は一つではありません。
ただ、痛みのある部分だけを見るのではなく、普段の走り方やしゃがみ方、片足立ちの安定性など、身体の使い方全体を見直すことが大切です。

「休むと少し良くなるけれど、運動するとまた痛い」
「成長期だから仕方ないと言われたけれど、何度もくり返している」
そんな場合は、膝だけでなく、体幹や股関節を含めた動き方を一度整理してみる必要があるかもしれません。

こういう子に必要なのは「もっと頑張れ」ではない

このタイプの子に対して、「もっと走れ」「もっとももを上げろ」「もっと踏ん張れ」だけで改善しないことは少なくありません。

大切なのは土台と使い方を整えること

なぜなら問題は、やる気や根性ではなく、身体を支える土台と使い方にあることが多いからです。

必要なのは、まず体幹と骨盤を安定させること
股関節を使いやすくすること
ももの前に頼りすぎない状態を作ること
中心を保ったまま脚を動かすことです。

改善のために大切な考え方

このタイプでは、いきなり強いトレーニングをするよりも、順番を守ることが大切です。

まずは身体の中心を安定させる

身体の軸が保てるか、骨盤や体幹が安定するかを整えます。

次に股関節が使える状態をつくる

股関節の柔らかさだけでなく、骨盤が崩れずに曲げられるか、脚を引けるかを見ていきます。

ももの前の頑張りすぎを減らしていく

必要に応じて、ももの前の張りをゆるめたり、ハムストリングスや股関節まわりを使いやすくしていきます。

安定した状態で動く練習につなげる

プランクなどの体幹トレーニング、スクワット、走る動きへと、段階的につなげていくことが大切です。

体幹の安定づくりから股関節の使い方、動作練習へ進む流れを示したイラスト

保護者の方に知っておいてほしいこと

動きがぎこちない子を見ると、「センスがないのかな」「運動神経の問題かな」と思ってしまうこともあるかもしれません。

才能だけの問題ではないことも多い

でも実際には、身体の中心が安定しにくいことや、股関節をうまく使えていないこと、ももの前に頼るクセが強いことが関係している場合も多いです。

つまり、ただの才能の問題ではなく、身体の使い方を整理することで変わる可能性があるということです。

まとめ

運動がぎこちなく見える子どもでは、ももの前ばかり頑張りやすく、体幹や骨盤の安定が弱く、股関節がうまく使えていないことがあります。

その結果、走りがバタバタしやすくなり、膝やももの前に負担がかかりやすくなります

頑張りが実る身体の使い方が大切

こうした子に必要なのは、ただ筋トレを増やすことでも、根性論でもありません。

身体の中心を整え、股関節を使いやすくし、力がまとまる動き方を身につけていくことが大切です。

頑張っているのにうまくいかない子ほど、努力が足りないのではなく、努力が実りやすい身体の使い方を身につけることが大切です。



真面目に頑張っているのに、試合になると動きが固くなる。
言われたことはやっているのに、なぜか結果につながりにくい。
そんなお悩みがある方は、一度ご相談ください。
コンフォートでは、身体の使い方だけでなく、感覚の育ち方や緊張の出方も含めて丁寧に見ていきます。

走りが重い、力が伝わらない、ケガを繰り返す子は、学生アスリート向けサポートページもご覧ください。

監修・執筆:保健学修士/理学療法士 ユウヘイ 
著者について

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この記事を書いた人

群馬県太田市で、理学療法士として整体・パーソナルトレーニング・学生アスリートサポートを行っています。

このブログでは、動きがぎこちない子ども、頑張っているのに結果が出にくい学生アスリート、長年不調を抱える方に向けて、身体の使い方や運動の見方をわかりやすく発信しています。

「努力が実る身体の使い方」を大切に、一人ひとりの身体に合わせた視点で、現場で感じたことを丁寧にお伝えしています。

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