50代の膝の痛みを和らげる!変形性膝関節症対策と自宅でできる運動法
こんにちは!最近調子はいかがでしょうか?
実は、このところ膝の痛みがなかなか消えなくて…。
そうですか、膝の痛みは日常生活に大きな影響を与えますよね。具体的にどんな時に痛みを感じますか?
階段を上がる時や長時間歩いた後に特にひどくなるんです。仕事が忙しくて、運動不足もあると思うんですが…。
やっぱり年のせいでしょうがないのかなぁ
いえいえ、膝の痛みにも原因がありますので、適切に対処することで痛みが軽減する場合もあります。
50代に起こりやすい病気も一緒に確認していきましょう。
なぜ膝が痛くなるのか?
膝が痛くなる原因として以下のような原因が考えられます
・関節の軟骨のすり減り
・過去の怪我
・加齢による筋力低下
・体重の増加
・柔軟性の低下
関節軟骨のすり減り
関節軟骨のすり減りは変形性膝関節症と呼ばれる状態です。レントゲンを撮ると膝の関節の間が狭くなっていることが分かります(関節裂隙の狭小化)。中高年の多くが罹患し、症状がある人は800万人と推定されています。まず、膝の痛みがあれば受診して変形性膝関節症になっているか確認しましょう。膝の曲がりが悪い、膝が腫れる、膝がO脚やX脚に変形するなど症状が出ます。
過去の怪我
半月板損傷や靭帯損傷、化膿性関節症があると変形性の膝関節症になる確率が高いと言われています。
加齢による筋力低下
変形性膝関節症の人は、股関節を伸ばす筋力が16%、股関節を後ろに開く筋力が27%低下していたという報告があります。また、膝を伸ばす筋力も低下している場合が多いです。
体重の増加
体重が増加するほど、変形性膝関節症の重症度が大きくなったという報告があります。
柔軟性の低下
膝に痛みがある場合、周りの筋肉が痛みにより硬くなりやすくなります。すると関節の動きが悪くなり、痛みが増えるという悪循環になりやすいです。
膝の痛みを防ぐ運動
・有酸素運動と減量
・筋力トレーニング
・ストレッチ
有酸素運動と減量
膝の痛みがある方が運動習慣を身につけることはとても重要です。有酸素運動は散歩や自転車、水中ウォークなど軽めで膝に負担のかからない運動がおすすめです。また、有酸素運動と合わせて食事のカロリーも注意することで減量するとさらに効果的です。
有酸素運動と減量により膝への負担が軽減出来る。
膝の負担を軽減する筋トレ
下半身や体幹の筋肉を鍛えることで膝への負担を軽減することが出来ます。自宅で簡単に出来る筋力トレーニングを3つご紹介したいと思います。
セッティング
膝の安定性を高める筋肉を鍛える、運動です。
①膝を伸ばし、膝の下に丸めたタオルを敷きます
②タオルをつぶすように、膝を伸ばします
③踵を遠くに押し出せると効果的です
効果:膝の安定性を高める
強度:5秒×10回
効かせる部位:内側広筋
内転ボール
ももの内側の筋肉を鍛え、膝をまっすぐに近づける運動です。ボールを内ももに挟むことで筋肉を鍛えます。
01と02、どちらの運動が膝をまっすぐにしてくれるでしょうか?
簡単でしたか??正解は01です!運動をするときは、02の動きになってしまう方が多いので注意して行いましょう!
内くるぶしをつけて行うと効かせやすいです。
効果:膝を真っ直ぐに近づける
強度:5×10セット
効かせる部位:内転筋
クロスクランチ
体幹の筋肉を鍛えることでも膝への負担を軽減することが出来ます。ウエストも引き締まるオススメのトレーニングです。
効果:姿勢を整え、膝への負担を減らす
強度:5×10セット
効かせる部位:体幹部
膝の負担を軽減するストレッチ
筋力トレーニングと合わせて行って頂きたいのがストレッチです。関節の動きの制限があると膝にも大きな負担となりますので、ぜひ行ってみて下さい。
効果:体幹・歩行速度Up
強度:10-30秒×3セット
ふくらはぎのストレッチ
足首が硬いと膝の負担が増えてしまいます。足首を柔軟にするために、ふくらはぎをストレッチしましょう。
痛気持ち良い範囲で行いましょう。
効果:足首を柔らかくする
強度:20秒×2-3セット
効かせる部位:ふくらはぎの筋肉
股関節のストレッチ
年齢を重ねると股関節を後ろに開く動きが硬くなります。股関節が固いと膝の負担が大きくなります。
ももの付け根を伸ばす意識でやってみましょう。
効果:股関節を柔らかくする
強度:10-30秒×3セット
効かせる部位:腸腰筋
終わりに
膝の痛みというのは厄介で、時には我々の日常を大きく左右しますよね。でも、今回紹介した対策法を試すことで、少しずつでも改善に向かって欲しいと思います。大切なのは、できることから始めてみることです。そして、必要なら専門家の力を借りるのも忘れずに。この記事を読んで下さっている方の膝が楽になり、もっと自由に動ける日が来ることを願っています!
痛みと向き合うのは大変ですが、今回ご紹介した対策を少しずつ試してみてください。無理は禁物ですが、体を動かすことで徐々に改善する可能性があります。
なかなか前向きになれない時もありますが、試してみます。
小さな一歩が大きな変化を生むこともありますよ。痛みとの上手な付き合い方を見つけ、少しずつでも楽になっていくことを願っています。
そうなんですね。でも、具体的にどう始めたらいいですか?
まずは今日紹介した簡単なトレーニングから始めてみましょう。毎日続けることが大切です。
ありがとうございます。少しずつでも、改善できるように頑張ります
また、特に痛みが継続する場合は医師や理学療法士など専門家に意見を聞いて頂くと、一人一人に合わせた運動を指導してもらえます。
解決しないときは、一人で抱え込まず、ぜひ専門家に相談してみて下さい!
※この記事は一般的な情報提供を目的としています。怪我や病気について疑問や懸念がある場合は、必ず医療専門家に相談してください。この情報をもとに自己診断や治療を試みることは避けてください。また、記事中で触れている予防法や対処法は全ての人に効果があるわけではありません。体調や状況によっては逆効果になることもあります。特に、怪我をしたと思われる場合はすぐに専門的な医療機関に連絡をとることをおすすめします。
参考:張, 英., et al. (2013). “ロコモシリーズ 1 変形性膝関節症.” 日大医学雑誌 72(2): 77-80.
木藤, 伸. (2008). “変形性膝関節症に対する理学療法.” 理学療法学 35(8): 428-430.
川村, 秀., et al. (1995). “変形性膝関節症の疫学患者数推定と患者調査結果の検討.” 整形外科と災害外科 44(1): 12-15.