それって効果のある治療??腰痛を持っている方に考えて欲しいこと
腰痛を抱えたの生活
腰痛は単なる痛み以上のもので、長年これに悩まされると日常生活はもちろん、心にも大きな影響を与えます。何か重いものを持ち上げる瞬間、ちょっとした運動、さらにはくしゃみをするだけでも激しい痛みが走ることがあります。それが日常となると、痛みを避けるように無意識に体が反応し、結果として運動量が減り、体力も低下してしまいます。
このサイクルは破るのが非常に難しい。医師の診察、治療、リハビリ、薬物療法、時には手術まで考慮する場面もあるでしょう。それでもなお、痛みが完全に消えるわけではありません。
長年腰痛に悩む人たちは、その痛みに耐えながらも、どうにか日常生活を送る術を見つけています。ですが、それは決して簡単なことではありません。
色々な治療を試しても
鍼治療、リハビリ、薬、湿布、電気、牽引、マッサージ、筋トレ、ストレッチなど腰痛がある方は色んな方法を試されたと思います。しかし、どれも続かない、効果が出ないということがあるのではないでしょうか?実は腰痛に確立された治療法はありません。どれも人によっては良くなるけど、良くならない人もいるというのが現状です。
非特異的腰痛に効果が認められる方法
安静臥床よりも活動
痛みがある場合、動かないでじっとしてる方がいい。こんなことも聞いたことはあるかと思います。急性腰痛がある場合、寝たきりの安静にしている患者よりも、痛みの範囲で日常生活を続ける方が痛みが早期に軽減します。痛みがあるからといって、全く動かないと循環不全や、筋力低下など進行してしまう可能性が考えられています。
非特異的腰痛に効果が認められるか確認出来ていないもの
腰部サポーターの着用
サポーターをつけることで、背骨を安定させたり、背骨にかかる負担を軽減することやなどがわかっています。しかし、サポーターによって痛みが減るかどうかは別問題です。「安定感はあるけど、痛みは変わらななぁ」なんて思うことも少なくないはず。また痛みがなくても予防的にコルセットを着用している方もいますが、研究ではコルセットをつけた場合と、つけない場合で差が見られませんでした。
腰を温めること
温熱療法は一時的に痛みが緩和することがわかっています。温めるとじんわりして気持ち良く、筋肉が緩む感じがします。しかし、長期的な症状の悪化の予防や再発の予防にどの程度効果があるか、わかっていません。
腰を引っ張る
腰を引っ張る、いわいる牽引も効果立証されていません。牽引をしてもしなくても体幹の動きや痛みは変わらないという結果が出ています。
電気治療
「電気」これも大変多くの人が経験していると思いますが、除通、身体機能ともに治療効果は立証されていません。
運動
一般的には運動をして、筋力をつけたり、柔軟性を改善することで効果があると思われがちです。しかし、研究結果によって報告にはバラツキがあり、運動をすることで絶対に腰痛にならないとは言えません。
結局、どうしたらいいの?
腰痛に対して、必ずこれが良いという治療法は確立されていないのが現状です。しかし、腰痛が良くならない、再発が予防出来ないというわけではありません。
ではどうしたらいいのか?
腰痛を引き起こすのは一人一人原因が違うので、自分にあったものを選ぶ必要があるということです。
万人に共通する腰痛の原因、治療法というのが確立されていないため、これがおすすめです!という治療法を一つ提示することは出来ません。本屋さんにいくと「これをすれば腰痛が治る!」と書いてありますが、本を買ってもらうためのコピーライティングと捉えて下さい。
「これが良いって言われたから、効果が出ているかわからないけど続ける」これはとても危険です。
ぜひ、ご自身の感覚も大事に治療法を選択して下さい。
コンフォートでは、生活環境や、仕事、メンタル、姿勢、筋力に応じたプログラムをお届けしますので、ぜひ一度ご相談ください。
参考:福林徹,『筋・筋膜性腰痛』のメカニズムとリハビリテーション,シナノ印刷,2010
※この記事は一般的な情報提供を目的としています。怪我や病気について疑問や懸念がある場合は、必ず医療専門家に相談してください。この情報をもとに自己診断や治療を試みることは避けてください。また、記事中で触れている予防法や対処法は全ての人に効果があるわけではありません。体調や状況によっては逆効果になることもあります。特に、怪我をしたと思われる場合はすぐに専門的な医療機関に連絡をとることをおすすめします。